そういえば、釈放された時の話をまだ書いていませんでした。
国選弁護人
勾留されて3日目に検察庁に行き、10日間の勾留が決定しました。その場で国選弁護人の選定をお願いし、来てもらった弁護士さんとお話をしました。初回は、当番弁護士さんの無料対応で来てもらいました。
所持金50万円以上でも国選弁護人を雇うことができる
あまり需要のないTIPSかもしれませんが、所持金が50万円以上ある人でも、実際に弁護士費用で30万円~50万円に及ぶ費用を払うことが出来ないという人は多いと思います。こういう人でも国選弁護人を費用負担無しで選任することは出来ます。
一度当番弁護士を私選弁護人として解任した後解任する
方法としては回りくどいですが、一度私選弁護人として、当番弁護士(知っている弁護士がいれば他の人でも良いそうです)を選任しますが、料金交渉で交渉決裂として、解任するという手続きを取ります。その時、被疑者が国選弁護人の選定を希望すれば、国選弁護人を選任することが出来ます。大抵の場合は、一度私選弁護人として選任された当番弁護士が国選弁護人として選任されることになるそうです。(当番弁護士さんが国選弁護士のオファーに応じてくれることが必要)
僕の場合、このようにして勾留4日目にして弁護士さんと話ができるようになったので、会社に連絡することが出来ましたし、勾留に対する特別抗告もしてもらえました。
勾留6日目
会社の上司の接見
勾留決定してからは、取り調べで呼ばれることはありませんでしたが、勾留6日目に会社の上司が接見に来ました。会社の規定で罰金刑以上の刑法犯に対する懲戒は最も重い場合懲戒免職なので、ドキドキでしたが、この時は処分に関する話はありませんでした。
担当さんに弁護士との面会を請求したが
接見が終わってから、担当さんに弁護士との接見を要求したが、普段はすぐに動いてくれる担当さんが、「ちょっと待ってて」と言って取り合ってくれない。ちょっとおかしいなと思いました。
夕方になると、翌日読む本の予約の紙が回ってくる。その時も担当さんが「315番は今日は書かないで」と言ってきたので、ますますおかしいと思いました。
釈放は急にやって来る
ひょっとして、明日はまた検察出頭かな。まだ勾留期間が10日になっていないのにおかしいなと思っていたら、夕食前に急に担当さんが房の扉を開け「335番、荷物を持って外に」と言われ、外に出ました。
この時に、手錠腰縄があったかどうか、よく覚えていません。
外に出ると、「335番、釈放」と言われた。こちらは狐につままれたような気分でした。
出所身体検査
留置所に入った時に入った検査室に連れてゆかれ、出所のための身体検査が行われた。入所の時の身体検査の際にチェックした体の特徴(傷跡、痣など)が変わっていないかを確認するためのものなので、パンツ1枚になって体を見せる事になります。しかし、体の中(肛門の中)に何かを隠していることは出るときにはありえないので、全裸になっての検査はありません。
この時、入所のときにはチェックされなかった指の傷跡(蚊に刺されたところを掻き破ったらケロイドみたいになってしまったところ)を指摘され、事情を説明したのですが、他の場所にないかどうかしつこく聞いてきました。なので、「何だったら全部脱ぎますので調べてください(こっちは脱ぐ気満々)」と言ったのですが、残念ながら「そこまでしなくて良いから」と言われて、検査は終わってしまいました。
所持品の返却
留置所に持っていった所持品は、眼鏡と時計だけだったので、ここで時計を返却されます。所持品は封筒に入れて封印されていますので、担当さんと本人が見ているところで開封されて確認の上渡してくれます。
その後、留置所の扉を開けられ、取調室に連れてゆかれます。
取調室には、逮捕時に証拠品として押収されてた逮捕時所持品が並んでいました。バッグなどはそのままでしたが、財布や定期入れなどは一点ずつジップロックに入っています。
こちらも刑事さんと一緒に目録を確認しながら1点ずつ返却されます。財布の中のメンバーカードなども1点として数えますので、かなりの点数になり、確認にも30分ぐらい時間がかかります。
僕の場合は、パンツまで含めた洋服一式が押収品でしたので、返却してもらってからその場で着替え、借用していた服を返却しました。
結局家族は最後まで接見に来ませんでしたので、もしここで押収が解かれなかったら、着るものが無いことになってしまいました。
釈放
一通り押収品の返却が終わり、書類にサインすると、正式に釈放です。刑事さんが警察署の正面玄関まで送ってくれました。
普通は家族や友人が迎えに来てくれるもののようですが、僕の場合は一人で歩いて駅に向かい、駅前の中華屋でラーメンを食べてから家に帰りました。
その途中で、会社に釈放されたので、明日から出社できる旨の電話と、弁護士さんにも釈放された旨の電話をしました。弁護士さんいわく、初犯で家族持ちなので、逃亡の恐れがないこと、余罪が無いことが捜査で分かっているので、証拠隠滅の恐れもないことを特別抗告し、認められたとの事でした。
娑婆で食べるラーメンが美味しかったです。
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